人類の進むべき道~行き過ぎた資本主義へのジンテーゼ~

“今日からこの畑で羊を飼うから、君たちは農業をやめて工場で羊の布を作りたまえ。ふふ、その方が金になるからねぇ” 領主は言った。

こうして私たち農民は農地を追われ、羊の毛で布を作ることになった。これまで自分で作っていた食料は、代わりに働いたお金を使って手に入れる仕組みに変えられていった。だから私たちは働けなくなったら飢え死にだ・・・ああ、なんてこった。

これは今から250年前のイギリスの風景だ。自分のご飯を作る手段を失い、貨幣に強く依存する世界の始まりとなった出来事だ。このお金中心の仕組みは産業革命で工場がたくさんできるとともに瞬く間に世界中に広まり、資本主義として人々の間に広まっていった。 追いやられた沢山の農民たちの住む工場地帯は、“都会”を生み出し、そこでは今の都会と同様、様々なサービスを“お金”を通じて交換する文化が発展していった。

世界は、働かないで飯を食う資本家と、働かないと食えない労働者に分断されていった。

そしてお金がたくさんあればどんなものでも手に入るし働かなくても食えるから、お金ってすごい、お金がすべてだ!というお金主義的なイデオロギーが定着していった。

このイデオロギーは皆さんご存知の通り現代も健在で、私たちも当時の彼らと同じで働けなくなったら、生きていけないという不安を抱えながら日々を過ごしているし、資本があれば食うものにも困らず幸せに暮らせると思っているから、一生懸命働いたり、金儲けの方法を模索したりする。

私たち自給ラボは、資本主義の“考え方”は素晴らしいと思っている。自分の得意なことを人に役立て、自分の出来ないことはお金を介して人に頼る、とても素敵な仕組みだ。みんながみんな自給自足していたら、自分の特技を役立てることは難しいからね。

でも、資本主義の“実際”には改善点があると思っている。

多くの労働者は明日生きるための金を得ることに必死で、自分の得意なことを見つけチャレンジする余裕がないのが現実だ。一体世界の何パーセントの人が自分の得意で自分らしく働いているだろうか・・・彼らは休むことなく回遊魚のマグロのように泳ぎ続けている。泳がないと呼吸が出来なくて死んでしまうと思っているからだ。クラゲのように自分の好きな時にたくさん泳ぎ、時に休む、ということは許されない。

自分の得意を最大限引き出すには、クラゲでいられる仕組みが必要だ。

私たちが働かないと生きていけない理由は、農地を奪われ食糧を生産できないからだ。 もし魔法で毎日ご飯が作れたら、今のように死ぬほど働くだろうか?その魔法があれば、飢え死にすることはなくなるのだから、“生きるため”に働くのでなく、誰かに喜んでもらうために自分を高め、無理のない範囲で働けるはずだ。

しかし資本家はそんな魔法をよくは思っていない。実際の社会は、労働者が生産手段を持たないようにうまく調整されている。皆が生産手段を持ち始め、お金がなくてもそれほどは困らなくなってしまえば、お金の重要度が下がってしまうからだ。


私たち自給ラボは、そんな過度に貨幣経済に依存する現代社会の影を照らす光だ。

食糧生産テクノロジーは日々進歩している。私たちは植物工場の技術を使って家庭の押入れにLEDライトを設置して葉物野菜を“生産“する方法を生み出した。1日に100グラム程度の野菜しか取れない。お金で食を買う現実は大きくは変わってない。
しかし私たちは言いたい。これは

“農地を追われた労働者による食糧生産手段の奪還“の大きな第一歩だと。

資本主義のおかげで私たちの社会は大きく発展した。治せない病気が治せるようになり、便利なものがたくさん増え、豊かになった。この資本主義のメリットを人類が享受するには、それ1本に依存して行き過ぎないことが大切なのだ。

自給自足ハウスにより、最低限の生活は保障されている。だから、ゆっくり余裕をもって自分らしく輝ける生き方を磨き、時には人の役に立てお金をもらい、疲れたら自給自足ハウスで元気になるまで休む。

そんな、資本主義と並行する、“休息の場“であり、”家族のような“安全基地”としての“自給自足主義“を発展させていくことが、これからの人類が目指すべき道だと自給ラボは信じている。

だから、私たち自給ラボは、“自給自足ハウス“を作るのです。

世界の更なる発展と安心と幸福のために。

子供部屋を改装してLED菜園に!

魚、昆虫、鶏も。生活の中に自然の循環を!その恵みを享受しよう
大阪梅田に建設予定の自給自足ハウス第一号
自給自足ハウスでマネー経済から食を分離する!働かなくても食がある安心。