お金がなくて満足なご飯が食べられない人がたくさんいる。
朝ご飯を抜いて学校に行く貧困家庭の子供たち。
カット野菜とコンビニ飯で済ますブラック企業のサラリーマン。
野菜はおろか、穀物すらも満足に食えない途上国の難民。
1日350グラムの新鮮な野菜。すべての人が食べられるようにしたい。
お金がないとヒトってちゃんとしたご飯を食べちゃいけないの?
産業革命以降農業とともに急速に発展した資本主義経済。
富める者が更に富む世界。
そのルールに適応できていない人たちは貧困に陥り、満足に食事ができていない。
なんかおかしい。私はこんな世界嫌だ。
植物工場、品種改良。農業はどんどん発展していってるのに、満足な量の食事ができていない人がたくさん。
お金がないから買えないんだと?
お金で食べ物を買えるって当たり前になってるけど、災害や戦争が起きたらどんなにお金を積んでもきっと買えないよ。
ご飯はお金より大事な存在。生きることそのもの。
今は、経済大国ニッポンなんて言って、お金をたくさん生み出すことが国を強くするって考えられてるけど。
200年くらい前までは農業が国を強くするってみんな思ってたんだ。
食を自給することが何より大事という考えで、農本主義っていうんだ。
お金を払う以外の方法で食糧を手に入れるなら自分で野菜を育てるのはどうだろう?
え?昔に戻るなんて無理!土地もないし知識もないしお金で買ったほうがいい!?だって?
お家に野菜工場を作る。畳1枚分の広さの小さい工場。毎日レタスが1個生産できる。
昔たちがってテクノロジーが進化したから土地がなくても知識に乏しくても意外と簡単に野菜が作れるようになったんだ。
雨にぬれたり土を耕したりしなくても野菜が作れる。
もちろん全部食事を自給するのはもっと技術が進んだ先の未来かもしれないけど。
たとえ1株のレタスでも。お金を介さず食料を得る、ということはすごいことなんだ。
近代になってお金を介して農作物が交換される頻度が増え、食が資本主義の仕組みにかなり取り込まれてきている。
資本主義はお金の偏りができる世界だから、お金がない人たちが生まれる。そうするとお金と紐づいた食も満足に得られなくなる。
世界全員分の食糧は実は足りているのに、お金のある国は必要以上に食べて沢山廃棄もするからお金のない国の食糧が足りていない、っていうのは有名な話だ。
食を自給することは食を資本主義経済から切り離すこと。
少し自給すれば食がマネー経済から少し分離される。
お金と食の関係性が少し弱まる。
私はこれが資本主義による世界の食糧編分配を解決する方法だと確信している。
途上国の貧困問題解決のために、鶏を買って卵を産ませることを指導している人たちがいる。
これも資本主義から食を切り離す試みだ。
私は貧乏育ちで持たざる者に生まれたけど、資本主義は否定しないし、魅力を感じる部分もたくさんある。
お金をインセンティブに人が動く。競争する。人々にとってより良いサービスやモノがすごい速さで次々生み出される。すごくワクワクする世界だ。
でもそれと食は別。
食は生きる上での基本。
ここに資本主義のルールを持ち込んではいけない。
テクノロジーで食糧を自給できるようにする。
最低限生存が保証されたうえで、資本主義の仕組みを使って、各々が自分らしく生きられる仕事をする。
そんな世界を自給ラボとともに作ろう。
自分で植物工場を作る方法。その資材。それだけじゃない。家で鶏を自給する装置も、電気で海藻を育てる装置も・・・家畜用昆虫だってある。自給ラボは自給を試みるすべての人をサポートしていく。