電子部品を買いに行こう!実店舗編1

電子部品ってどこに売っているの?一般人でも買えるの?

 電子部品は電子部品屋さんに売っています。部品は普通の人でも買えます。中には企業相手に販売しているところもありますが個人向けに営業しているお店のほうが多いです。電子部品屋さんは大阪の日本橋や東京の秋葉原に主にあります。名古屋の栄と福岡にも数店舗だけあります。一昔前の世代の人たちは空前の無線ブームで、ラジオ少年と呼ばれた若者たちが電子工作を趣味にしていたため、田舎にも電子部品屋さんがあったりしたのですが、時代の変化とともに次々に姿を消していきました。今は一部のコアなファンがいるくらいの状態で、都会のお店ですら経営が苦しいと聞きます。インターネットの普及に伴ってネットで購入する人が増えたのもお店が都会にしか残っていない原因の一つです。ネットで購入する方法は次回の記事にまとめるので、今回は絶滅危惧種の実店舗での買い物の仕方(楽しみ方・マナーとかも含め)紹介したいと思います。

9歳の時から電子工作している管理人がおすすめの電子部品やさんを紹介!大阪の日本橋編 !

電子部品屋の実店舗(塚口勇商店)

シリコンハウス(共立電子)

 大阪エリアでは同系列店のデジットと並んで一番存在感があるお店です。お店も3階建てで広く、店員の数も7名程度います。1階はマイコンやキットなど初心者向けの商品が多く並び、2階へ上がると抵抗やコンデンサー、トランジスタやロジックICなど1点物のパーツが陳列されています。3階は3Dプリンタやオシロスコープが置いてあって時々イベントが行われます。さらに電子工作の専門書ならほとんどそろってしまうくらい技術書が豊富です。この前行ったら植物工場の本が3冊もあって感動しました。このお店は商品の説明や相談にも乗ってもらえるところがウリです。価格はネット通販より高めですが、豊富な品ぞろえと店員のサポートが評価できるポイントです。初心者の方は一度は行くべきお店だと思います。因みに、2階の店員さんが1階の店員さんより親切です(笑) 夜7時に閉まります。オンライン通販もあります。

デジット(共立電子)

シリコンハウスと同系列店です。ここは365日無休で夜8時まで営業という、電子部品屋さんでは考えられないくらい営業時間が長いです。仕事帰りにもいけそうですね!デジットにはシリコンハウスに比べてマニアックな部品が多くあります。ブロガーが紹介しているようなでマイコンを使った電子工作向けの商品はそれほど多くなく、用途不明の基板(部品取り用ジャンク)や部品が置いてあります。液晶画面のバックライト、プラズマクラスタに入ってるオゾン発生装置基板、詳細不明の液晶パネル、廃番になって残り置いてあるのがラスト!みたいな部品、大きなヒートシンク、モーター各種、真空管アンプキットなどなど。arduinoやラズベリーパイしか知らない人が行けば、電子工作の世界が広がること間違いなしです!もちろん抵抗コンデンサーといった普通の部品もたくさん置いています!店舗入り口に太陽光モジュールとバッテリーとコントローラが売っていて、オフグリッド目指したい人にもお勧めです。

365日営業のデジット!キットからジャンク品まで幅広く取り扱いがあります。

千石電子

 大阪日本橋の4大電子部品屋の一つです。シリコンハウス、デジットと比べて、LED、電動工具、マイコンモジュール、基板収納ボックス、スイッチの品ぞろえが豊富です。合計商品数は上記2店より少し劣りますがが、工具やマイコンボードはここでしか買えないものもあります。店員さんに聞いても定員によっては詳しいことは教えてくれない(たぶんアルバイトなのかな)ので、そこは残念。価格帯も少し高めです。

マルツ

 オンライン通販の品ぞろえが豊富なことで有名なマルツはデジットのすぐ向かいの角にあるお店です。入口にはスマホ充電ケーブルやタブレット、格安ガシェットが並んでいて中に入る奥に縦長のお店です。2階建てで部品がぎっしり高く積み上げられて並んでいるので結構品揃えが多い気がします。店員さんも部品に詳しく、部品によっては(ピンとかコネクタ類)値段もそこそこ安いです。半導体が専門でトランジスタとICの品ぞろえがかなりいいです。企業の人もよくやってきます。しかし高く積みあがっているので上のほうの部品の名前を確認するのが大変です(笑)。探している部品があるかどうか店員さんに聞いたほうが早いです。ここはマイコン類はあまり置いてていないので、電子工作をマイコンから始めたい方は目ぼしいものが少ないかもしれません。

塚口勇商店

 ほかの電子部品屋とはかなり雰囲気の違うお店です。売っているモノが巨大です。超大型コンデンサーから大容量サイリスタ、ベルトコンベアなどのメカニカル製品、電動時電車の大型モーターなどなど。どこかの大型機械を解体して部品を取り出したりしているので用途不明超レアものパーツが発見できます。5時には閉まります。で、商品に値札がついていないので店主と仲良くなって値引いてもらう必要があります!超昔ながらのお店ですが、この店の商品はほかでは絶対手に入りません。芸大生が卒業制作のための材料(ハウルの動く城てくなオブジェでも作るのかな)として部品を買いに来るくらい知る人ぞ知るマニアックなお店。管理人は数回行ったことがあって、手のひら3つ分くらいの大型コンデンサを500円で買いました。

東京真空管商会

 名前の通り、真空管の専門店です。”東京”とありますが店は大阪にあります(笑)。真空管は産業革命以降初めての電気制御素子で歴史ある部品です。無線通信の根幹をなす部品で現代のIT技術の生みの親ともいうべき偉大な存在です。今はトランジスタ、集積回路に取って代わられ、もう使われることはほとんどないですが、根強いファンがこのお店に真空管を求めて買いに来ます。真空管マスターになれば、真空管アンプコンサルタントで生計が立てれるぐらいニッチですが市場があるそうです。ちなみに私が初めて真空管アンプを作ったとき、ここで真空管を買いました。

電子部品屋さんで買い物する際のマナーと楽しみ方

電子部品を店舗で買う際のマナー

①手に取った部品は必ず元の場所に戻す!元の場所がわからないなら適当に戻さず、店員さんに渡そう!

・・・電子部品は小さく、見た目もよく似ているものがほとんどです。間違って元と違う場所に戻してしまった場合、図書館と違って何万点もの部品を店員さんが元の場所に戻すのは不可能です。手に取って一度は買い物かご(取り皿)に入れたけど、やっぱり買わないから戻そう!となる状況はよくあるのですが、この際、戻す場所がわからない場合は店員さんに部品を渡しましょう。間違った場所に部品を戻してしまって、別の人が知らずに買ってしまったら大変です!(このような体験は管理人も何度もしました)。他の人にも、お店にも迷惑なので絶対にやめましょう!

②部品は取り皿に乗せよう!

 部品を手で握りしめたまま長時間持つと金属部分に指の油がついてはんだ付けしにくくなったりして劣化します。また、部品は小さいため、万引きされるのではと店員さんも心配になります。部品の為にも店の為にも取り皿を使いましょう。取り皿はレジの近くや部品棚の上など数か所においてあることが多いです。

今回の記事はここまでです。次回は東京のお店の紹介、次々回はオンラインストアの紹介をしていきたいと思います。さあ、電子部品を買いに行きましょう!